肺動脈性肺高血圧症の発症リスクと改善方法

 

肺動脈性肺高血圧症と言う病気をご存知の方はほとんどおられないかもしれません。原発性肺高血圧症と呼ばれてたものも含めて肺動脈性肺高血圧症と言います。この病気は安静にしている状態だと健常者と何ら変わりなく見えるので、周りから誤解を受けてしまうことがあるようです。このような辛い体験談を耳にします。

 

発症する割合ですが100万人に1人という稀な疾患で、特徴として女性の発症者が多い傾向にあります。稀な疾患であるためこの病気を治療してくれる病院も限られているのが現状です。自覚症状が出ていても何の病気によるものなのか診断できていないようであれば、肺動脈性肺高血圧症だと診断できる医師に出会うために循環器内科がある病院で診てもらうのが一番です。

 

肺動脈性肺高血圧症とは体の中でどのような状態になっている病気なのでしょう。心臓から肺に血液を送るための血管を肺動脈と言います。この肺動脈が何らかの原因で狭く・硬くなり血液の流れが悪くなるため、肺動脈の血圧が高くなる病気です。心臓は肺動脈に充分な血液を送ろうとするため心臓(右心室)にかなりの負担がかかります。それにより右心室は肺動脈圧の負担から右心不全を引き起こします。

 

なぜこのようなことが起こるのか原因が解明されていないため、病態の解明・有効な治療法確立のため「難治性呼吸器疾患(難病)」に認定されています。肺動脈性肺高血圧症は難病と認められているため治療にかかった費用の一部は助成を受けらることができます。

 

初期の症状は階段や坂をのぼったりすると息切れをしたり、疲労感に悩まさせます。進行すると右心室の機能が低下して呼吸困難、たちくらみ、疲労感、倦怠感に襲われます。昔は特効薬がなかったので患者の半数は余命3年と宣告されていました。助かる道は肺移植しかないと考えられていました。肺移植という選択も患者や家族にとっては肺提供者や金銭面など色々な面で難しい問題でした。

 

しかし最近はこの病気に関する薬の開発が目まぐるしく進歩し、血管拡張薬など高い効果を上げてる薬が開発されました。プロスタサイクリン誘導体・エンドセリン受容体拮抗薬・PDE5阻害薬などが症状・状態に応じて使用されています。

 

血管拡張薬を使用しても肺動脈性肺高血圧症を完治することはできないため、できるかぎり良好な状態を保つことが治療の目標となっています。
肺動脈性肺高血圧症は主に2つ分類され、原因が不明な特発性と、遺遺伝性、膠原病、HIV感染、門脈圧亢進症、先天性心疾患など肺動脈性肺高血圧症以外の疾患の存在が関与しているものとに分類されます。

 

肺動脈性肺高血圧症であるか確定するには心電図・胸部X線・心臓エコー・右心カテーテル・MRI・CT造影・肺血流シンチグラムなどの検査が行われます。右心カテーテルは肺血管や心臓の状態を高い精度で測定できるため必須の検査になります。

 

これらの検査をすることで診断を確定することができます。
肺高血圧症を発症すると血栓ができやすくなるため、抗凝固剤が予防薬として投与されます。また身体活動が制限されてくるため心のケアも大切になってきます。